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「学校」っていつできた? ~数学とはどのような学問か~

みなさん、こんにちは。
リンスタ数学担当 河野 です。
私のブログでは、「数学の歴史」を追う中で、そこから知られる雑学について書いていきます。

前2回を読んでくれた方には、伝わるでしょうか。
私たちが小学校~中学校で学習しているほとんどの内容は、実は紀元前に見出されたものです。
なかなか「古代」と呼ばれる時代を抜け出せませんが、一歩一歩進んでいきましょう!
※ちなみに「古代」という言葉も、日本と世界で示す時代が異なり面白そうです。
興味があれば調べてごらん!

ここで、突然ですがクエスチョン。
「数学」とは、どんな学問でしょう?

今回紹介するのは、1回分では語りつくせぬほどの功績を遺した偉人。
今しがた「小学校~中学校」と書きましたが、古代ギリシャにも「学校」が作られました。
それは紀元前385年頃の話。
建てたのはプラトンという哲学者です。

アカデミー(学校・学会・協会・研究所などを指す言葉)の語源にもなった「アカデメイア」という学園が、アテネの郊外に作られます。
この地はプラトンの師、ソクラテス(「I know that I know noting」という言葉で有名)も足繫く通った場所。
そこでは哲学、数学、天文学などが多様な学問が学ばれました。
学園を建てた人物ですから、プラトンさんが教育に力を入れていたことは言うまでもないでしょう。
そして、そんな彼が特に重きを置いた学問が「数学」なのです。
プラトンさんは「知識とは何か」を考察し、そこに「人が、環境が変わっても、普遍的なもの」という結論を持ちました。

上の図は、何に見えるでしょう。 指輪?コイン?ドーナッツ?
…「ものの見方」は人それぞれ。
しかし、数学の「解」にそのようなことはありません。
国が、時代が違っても、常に変わらないもの。
それが数学であると、プラトンさんは考えました。
ただし、その「解」を導く過程は、複数考えられることもしばしば。
前回ご紹介したピタゴラスさんの三平方の定理など、数えられるほどの証明が考えられていますからね。
「多様な考え方から導き出されるただ1つの解へと向かう、世界共通の言語」

・・・そう表現すると、より数学が魅力的なものに見えてくるかも?

※ちなみに、「数学が”確実な解”を与えてくれるための前提」や「数学が本当に普遍の真理を示してくれるのか」なんてことまで深掘りするとこれもまた面白く、そんな考えから始まった学問もあります。
常に純粋に受け入れるばかりでなく、どんなことに対しても疑問や疑念を抱くことも大切ですね!

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