桑名正和(くわなまさかず)

ヒルガオ

2023.06.20

 小学校1年生のときに、1人に1つ植木鉢が配られ、アサガオのたねを植えて観察日記を書くということをしていました。今でも小学校の理科の教科書ではアサガオが大きく取り上げられ、植えている小学生も多いようです。アサガオはもともと日本に生えていたものではなく、奈良時代に遣唐使が中国からもってきたものが最初といわれています。アサガオはヒルガオ科サツマイモ属の植物です。
 アサガオについてはまたいずれ紹介するとして、今回はヒルガオについてです。教科書でおなじみなのがアサガオなので広くアサガオは知られているのですが、日本に古くから生えているのはヒルガオです。

 アサガオはたねを植えて育ている印象が強い一方、ヒルガオは道路わきとか公園、駐車場のかたすみなど、世話をしなくても、いろいろなところで花を咲かせている印象があります。アサガオよりもひとまわり小さめの花で、うすいピンク色をしています。アサガオは午後になったら花がしぼんでしまうのに対してヒルガオは1日を通して咲き続けています。アサガオが日本に伝わってきたときに、見た目が似ているヒルガオと区別するためにこちらもアサガオとあわせてヒルガオの名前がついたといわれています。
 アサガオは花が咲き終わったら、それぞれの花から黒いかたい種子がとれます。一方のヒルガオは花がさいているところを見かけても、その後種子ができているのを見かけません。それでも、毎年けっこう咲いている。このあたりアサガオと違うようで、ヒルガオは花がさきおわって葉が枯れた冬でも地下にある根茎に養分をたくわえて翌年また芽を出すことができます。そのせいで、毎年種子をまいて育てるアサガオと違い、ヒルガオは毎年生えてくるとこをと見ることできるようです。

ヒルガオの花を正面から見てみましょう。

まるいラッパ状ではありますが、五角形に見えます。
ヒルガオ科のなかまは5枚の花びらがくっついている合弁花ですので、それが五角形という形状を生み出しています。

 古くから他の樹木にまきついてのびるヒルガオは日本の森林の様子の一部分を感じさせてくれる植物です。
さいているのを見かけたら足をとめてみてください。

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