小島和仁(こじまかずひと)

ポケモンで学ぶ「由来」について

2022.09.29

第2回 ~ポケモンで学ぶ「由来」について~

みなさん、ごきげんよう。リンクスタディの小島です。

さて、今回は「ポケットモンスター」についてお話します。

ゲームが発売してから27年。今ではアニメや映画、グッズ、アプリなども展開され、世界中で大ヒットをしている日本を代表する一大コンテンツです。今年の秋には新作も発売されるようですね。
じつはね、ポケモンは私が一番好きなゲームなんです。初代から最新作まで全部クリアしているほどハマっています。

ポケモンというと、子供向けの印象が強いですよね。たしかにゲームデザインやストーリーは決して大人向けというわけではありません。
ですが、大人が「へえー」となるような学びがたくさん潜んでいる、と私は思っています。

そのひとつがポケモンの名前の「由来」。
いまや900体以上もいるポケモンですが、その名前にはある制限が設けられています。
それはどのポケモンも「6文字以内」であるということ。
この6文字で、そのポケモンの特徴や性質を表す必要があるわけです。

ひとつ紹介しましょう。「フライゴン」というポケモンがいます。
分類:せいれいポケモン
タイプ:じめん・ドラゴン
特性:浮遊
砂漠に生息する守り神として、人々に崇められている、といった設定。
ナックラー⇒ビブラーバ⇒フライゴンの順に進化をします。

デザインのモチーフは、トンボです。羽や目にトンボの特徴を残しながら、全体としては竜の姿をしているといった感じでしょうか。(表現しづらいのでぜひ画像検索してみてください笑)
ナックラーは、アリジゴクという虫がモチーフになっています。
ビブラーバは、まんまトンボみたいな見た目。正確にはウスバカゲロウでしょうか。
ではなぜ進化するといきなり竜(ドラゴン)になるのでしょう?何も知らないと全く意味が分からないですよね。

答え合わせをしましょう。
まず、現実にいるアリジゴクという虫は、成虫になるとウスバカゲロウというトンボに似た虫に変態します。これはナックラー⇒ビブラーバの変化を表していますね。

さらに、トンボは英語でいうと「ドラゴンフライ (dragonfly)」。これが「フライゴン」という名前の由来と、ドラゴンタイプになる理由になっているわけです。

さらにさらに、「せいれいポケモン」という部分なのですが、設定上は砂漠の守り神という意味合いも含めて「精霊」という漢字をあてるのが正しいと思われます。

ところで、トンボを漢字で書くとどう書くかご存じですか?「蜻蛉」と書きます。漢字のつくりの部分を見てください。「せい・れい」と読めませんか?
そうなんです。じつは「蜻蛉」を音読みで読むと、「セイレイ」になるんです!

ちなみにこの漢字はカゲロウとも読みます。トンボとカゲロウは、分類上は別種に分けられているのですが、見た目が似ていたために昔の人は同一視してしまったのでしょう。同じ漢字が当てられてしまいました。

さらにさらにさらに、このカゲロウ。じつはもう一つ漢字が当てられているんですよ。それがこれ、「蜉蝣」です。
これも漢字のつくりをよーく見てください。「浮遊」に似ていませんか?
そう、フライゴンの特性は「浮遊」!ここにも隠れた遊びがあったんですね。

一つのモンスターをデザインするのに、ここまで凝ったネーミングや設定を盛り込んでいる。こういった製作陣の遊びを見つけるのも、楽しみの一つだと私は思っています。

ポケモンだけに限らず、いろんなゲームや小説・漫画でも隠れた「由来」があるかもしれませんよ。

みんなもポケモンゲットだぜ!

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