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イネの花を見るのは難しい

 食欲の秋、今日も元気にごはんを。お茶碗にもられた真っ白のごはん。「ごはん」は大量のイネの種子。
日本には田んぼがたくさんあって、大量のお米が収穫されています。植物の単元で学習しているとおり、種子ができているということは、花が咲いて受粉をして・・・ということなのですが、イネの花は?というとなかなかぴんとこないものです。

一面にイネが植えられた田んぼであれば、サクラのようにイネの花が満開な時期があってもよさそうな。
そんなイネの花ですが、小学4年生の教材で「晴れていて気温が高い日に、花びらのない花をさかせます。」と紹介されています。普段花がさいているとは、花びらを見ることで確認することがほとんどでしょうから。花びらがないと、さいていてもわからなさそうです。

さらに、花は午前9時から午後1時とあります。これは探してみるしかなさそうですね。
ということでイネの花を探してみました。

8月上旬のイネは葉がたくさんついているのですが、花とよべそうなものは見当たりません。
葉はイネらしい細長くのびた平行脈なのがよくわかります。

8月中旬をすぎると、葉のすきまに、少し黄色っぽく光る部分を見ることができました。
寄ってみると

 糸がついたようなかんじで黄色い粒が飛び出ています。これがおしべのようですね。確かに、花そのものは葉と同じ緑色をしめているので、遠くから見てもなかなか花がついていることには気がつかないのも納得です。
 花がたくさんついている稲穂はすでに中にお米ができあがっているようにも見えますが、実際は開花後に、花の中心部分にある子房が成長してつくられます。

 夏の花といえば、アサガオ、ヒマワリあたりが目立ちますが、日本で多く育てられているイネの花。今は咲き終えて収穫に向けて着々と子房が成長しているところでしょうか。

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