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鳥の首はよく曲がる不思議

春になり、だんだんと日の出がはやくなってきて、外の明るい光で目が覚めて、おもいっきりのびをしたら、首のすぎがぴきっとなり・・・
さわやかな朝を一転させる首の痛み。油断は禁物です。

さて、こちらは東京湾の浅瀬を歩いて魚を探している様子のコサギです。
コサギの首はヒトにはできない不思議な動きをしています。この首はヒトとどう違うのかというのが今回の話です。

まず、ヒトの首の曲がり方から。体を動かすときといえば、ひじやひざにみられるように、骨と骨のつなぎめにあたる「関節」という部分があります。「関節」は90度に骨どうし曲げる動きをすることができます。
一方で、首や背中の場合、曲げることはできますが、90度に曲がるという動きではなく、ゆるやかにまがるかんじです。「椎骨(ついこつ)」という骨がたくさんならんで、1つずつのつなぎ目が少しずつ曲がるといった動きで、この骨のつながり方は「軟骨接合」と呼ばれており、中学受験の理科では、関節とともに小学5年で学習します。
首の骨は「頸椎(けいつい)」とよばれる椎骨が7個あり、少しずつ曲がることによっていわゆる「首を曲げる」という動きができます。曲がる角度は個人差がありますが、さすがにまうしろまで180度まわすことは困難ではないかと思います。それに対して、鳥は簡単にまうしろをむいています。

首をまうしろにむけて、背中の上にのせて、休んでいるのか?とそういう状態の鳥もいます。
うしろにまでむけられるのは、ヒトと鳥の頸椎の数が圧倒的に違うから。鳥の頸椎は10個以上。首が短く見えるハトでも12個。頸椎の多い鳥だと20個を超えるものもあり、鳥によって個数が違っています。ヒトが鳥の首の動きをまねしようとしても、そもそも骨の数が違うので不可能です。

鳥を見かけたら、ヒトとは違うその独特の首の動きにも注目してみてください。

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