桑名正和(くわなまさかず)

ムクドリとヒヨドリ

2024.05.08

 あたたかい季節到来で植物が葉や花をつけ、そこに虫が飛んできて、生き物の世界が盛り上がりをみせています。そんな中、鳥が鳴いている声もけっこう聞こえてきます。ハトが電線にならんで止まっている光景もよく見ますが、それ以外にもこの春に都心でみつけた鳥を紹介します。

 地面をひたすらついばんで、虫かなにかを探している様子のムクドリです。

 ムクドリはスズメもくムクドリ科の鳥です。大きくスズメのなかまでくくられますが、いわゆるスズメよりや大きく、見た目もだいぶ違います。黄色いくちばしと、目の横の白い模様が特徴。日本国内で広くみられ、渡りはせず、1年中見られる鳥です。普段みかけるときは単独行動をしていておとなしいのですが、大量発生をして問題になるとニュースで見ました。同じ鳥なのかと不思議に思います。ヒトも集団になると元気いっぱい騒ぎ出すこともありますから、鳥の世界も同じようなものかもしれません。

 サクラの咲く時期によく見かけるこちらがヒヨドリです。ヒヨドリはスズメもくヒヨドリ科、こちらもスズメの仲間です。サクラの中からぴよぴよといった鳴き声が聞こえてくることがあり、その正体がこの鳥です。ヒヨドリの名前の由来になっている鳴き声ということで、声をきくとわかりやすいです。
 形はムクドリにやや似ていますが、口の横に赤みがかった模様があるので、ヒヨドリであることがわかりやすいです。ムクドリよりも大きめ、体全体がまるみをおびていて飛ぶのが大変そうに見えます。そういう体を飛ばせるようにか、ムクドリよりもはねが長く、とまっているときに折りたたまれている羽は体からはみ出しているように見えます。

 スズメ目は世界にいる1万種を超える鳥の半数以上が属しています、ムクドリもヒヨドリもスズメとは明らかに見た目が違いますが、ではスズメ目がいったいどういう仲間なのかという疑問がでてきます。

 スズメ目の大きな特徴はのどの奥、呼吸をしたときに肺の手前にあたるところに「鳴管」が発達していることで鳴き声、いわゆる「さえずり」を聞かせてくれる鳥です。
スズメ目は他にホオジロ、モズ、ツバメや、それらを襲うカラスもスズメ目と実に多くいます。

 もっと近づいて写真におさめたいのですが、すぐに飛んで行ってしまい、なかなか難しいものです。見つけたときはじっとしていても、カメラを向けると逃げてしまいます。小さい虫を上空から容易に見つける鳥の目ですから、カメラのレンズがむけられていることはすぐにわかるのでしょうね。
 大きなカメラをかまえて長時間その時をまつバードウォッチャーはすごいなあと常々思うのですが、私はなかなかなれそうにないです。

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