黒田裕史(くろだひろし)

“助動詞は「気持ち」を映し出すことば”

2022.10.21

こんにちは。英語担当の黒田です。
オスカー・ワイルド作『幸福の王子』の一節より第3弾です。

Dear Prince, I must leave you, but I will never forget you, and next spring I will bring you back two beautiful jewels in place of those you have given away.
(親愛なる王子、私はあなたのもとを旅立たねばなりません。しかし、あなたのことを忘れるようなことは決してありません。そして、次の春には、あなたが人々に上げてしまった宝石の代わりに美しい2つの宝石を持ってきます。)

エジプトに旅立たねばならないツバメから王子に向けての言葉です。
王子の願いをかなえるツバメ。
貧しい人々のために、王子の言葉に従って届け物していきます。
そんなやり取りを通して、ツバメは王子に対して、強い愛着を抱いていくのです。
先ほどの英文は、そんなツバメに芽生えた王子への愛着を感じることのできる英文です。

助動詞と言われると、「たくさん意味があって大変だ……」と感じる人も少なくないでしょう。
そこで、今回は、助動詞本来の意味を皆さんにお伝えしようと思います。
それは「気持ち」を表しているということです。

取り上げた英文には、must will 2つの助動詞が出てきます。

must = 「~しなければならない」「~にちがいない」
will = 「~だろう」「~するつもりだ」

通常はこのように意味を覚えますよね。
でも、「気持ち」だと考えてとらえ直してみましょう。そうすると……

must = 絶対にこうだ!(強い義務)
will = こうするぞ!と今決めた。(強い意志)

ということになります。
ツバメの強い気持ちがひしひしと伝わってきませんか?

I must leave you. ⇒ 離れなければ!(……本当は離れたくない!)
I will never forget . ⇒ 絶対に忘れることなどない!(……いつまでも覚えている!)

当たり前に見えている助動詞は、実は「気持ち」を伝える重要な言葉なんですね。
今後英文の中で助動詞を見つけたときには、どんな「気持ち」が隠されているのか、ちょっと考えてみてください。

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