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【教育コラム】2022年 私国立中受験概況(国語・算数)

2022.06.21

去る3月5日に実施された『2022年度 最難関・難関中学受検合格セミナー』より、国語・算数教科担当からの問題傾向報告及び学習の内容をまとめました。今後の学習の参考にしていただければ幸いです。

【国語の問題傾向】 
今年の入試問題では『大人でも難しい文章のテーマ』に関する長文が多く出題されました。『多様性』『現代社会の反映』の大きく分けて二つのテーマに分けられます。まず『多様性』という視点では、ジェンダーや社会的弱者に関する話を通して、自分とは異なる立場におかれた人々への理解を求められる問題が多く見られました。また、無生物にも命や魂を見出し、万物の共生を示す文章もあり、問題を解くためには『助け合い』や『利他』の視点を問われるものが多くありました。
次に『現代社会の反映』という観点では、やはり『コロナ禍』に関する問いが多く、新聞記事からの出題も見受けられました。また注目すべきは、麻布中学校、海城中学校、そして開成高校でも出題されたくどうれいんさんの『氷柱の声』です。東日本大震災を経験した高3女子が社会からの要請と自分が描きたい絵の違いに葛藤する様子が描かれており、小学校6年生が読み取るには難しい内容でした。

今年の設問傾向は大きく3つに分けられます。
①『2つ以上の文章を横断する問題』
同じ文章の別の部分からの読み取りや、別の二つの文章や関連する新聞記事から、情報を正確に読み取って回答することが求められる設問は浦和明けの星女子中学校等で見られました。
②『長い選択肢』
100字を超える選択肢問題が海城中学校、駒場東邦中学校、洗足学園中学校、渋谷教育学園渋谷中学校、渋谷教育学園幕張中学校などで出題されました。特に渋谷教育学園渋谷中学校では選択肢1つが150字以上からなる上に、作品の解釈について問う問題が出題されました。今までは、本文中に書かれていることを読み取れば答えられる内容がほとんどでした。しかし最近の傾向は、文章に書かれていることから発想を広げて、多様な解釈ができるように、視点を広げて考えることが求められるようになってきています。
③『ことばとイメージの結び付け』
比喩表現や何を表しているのかを問う問題や韻文に絡めた出題は桜蔭中学校や女子学院中学校等にて出題されました。また慶應義塾中等部では『ワクチン』や『フードロス』などの言葉を用いて、一般教養と語彙を試す出題もありました。
国語の読解は、演習を積み重ねがなければ正解することが難しい領域に入ってきていることがわかります。

今年の入試の傾向より、今後の学習に活かせるポイントをご紹介します。
【国語 学習のポイント】 
①広い語彙力を身に付ける
難しい文章が出題されています。語彙の学習は漢字テスト・文章読解・日常生活、知らない言葉に敏感になることが大切です。特に、漢字テストの学習はただ漢字を覚えるための学習ではなく、難しい言葉に出会い、意味とその使い方を学べるとても良い機会になります。
②深い語彙力を身に付ける
普段何気なく使っているその言葉の意味を説明できるか考えてみることから始めると良いです。また、その言葉をどのような場面で使うかを知ることが大切です。長文読解をしている時に難しい言葉が出てきた場合は、まずは前後の文より類推することが重要です。そして、問題を全て解き終わった後に、辞書を調べて正しい意味を確認しましょう。入試問題では必ず知らない言葉が出てきます。その時に、日頃より言葉の意味を予測する習慣がついていれば、困ることはありません。
③『子供らしく』なくてよい
入試では大人向けの文章もたくさん出題されています。入試ではじめてそのような文章に出会うと読みにくいため、ちょっと早いかなと思う内容の本を読ませることも大切です。特に近年は『多様性』をトピックとした内容が頻出されています。ただし、強制的に読ませても効果はないので、保護者の皆さまも同じ本を読んで、感想を話し合うと、言葉の確認もできてとても良いですね。もちろん、お子さまが好きな本を選んで読み進めることも大切です。また、食事の時の会話などで、お子さまを大人扱いして話すこともお子さまの語彙力を広げることに繋がります。
④『授業が全て』
リンクスタディの授業には、国語ができるようになる要素が詰まっています。集中して授業に参加することこれが全てです。授業で担当から言われたことをとにかくやってみること、授業での担当との会話を楽しむこと、国後の時間に行っていること全てが入試で1点でも多く点数を取るために繋がります。担当の先生を信じて、ついてきてください。

【算数 問題の傾向】
全体として、例年と大きな変化はありません。例年通り、『速さ』『数の性質』『場合の数』『平面図形』『立体図形』に関する出題が多くみられました。特に『速さ』の問題は約90校で出題され、そのうちダイヤグラムで解ける問題は30校でした。『速さ』の考え方を用いる『時計算』に関しては最難関校での出題が目立ちますので演習は必須です。
次に、『場合の数』に関しては難易度が高くなってきているため、試験当日にすぐに取り組むべきか、後回しにすべきかの判断ができるように、日々の基本の学習が必要となります。また、『平面図形』では折り返しに関する問題が目立ちました。回転体に関しても、面積図、体積図を使う問題として多く出題されています。一方『立体図形』に関しては、切断が人気ですが、展開に関しても出題が多く見られました。箱を分解した経験があると、考えやすくなるため、ご家庭でお菓子等の箱を片づける際に切り開いた形を一緒に確認できると良いです。
最後に、『数の性質』では『フィボナッチ数列』に関する問いや、独自のルールを理解して解く問題も出題されました。2022年に関連した数字を用いた問題も例年通り数多く出題されました。渋谷教育学園幕張中学校の分数に関する問題や、学習院女子中学校の三角形の面積に関する問題など、様々な形で『2022』に関する問題が出題されました。

一方で、2022年度ならではの変化としては、学校の学習指導要領改訂により、小学校で学ぶことになった『中央値』や『最頻値』などに関する問題も東邦大東邦中学校、頌栄女子中学校、東京農大第一中学校等で出題されました。こちらに関しては、入試用の教材に載っておりませんので、事前に勉強できたか否かで大きく差のついた問題になりました。また、食品ロスに関して、年代別グラフより割合を求める問題など、広く教養や知識を身に付けることが求められていることが、算数の教科でも見て取れます。

今年の入試の傾向より、今後の学習に活かせるポイントをご紹介します。
【算数 学習のポイント】
①定番問題をしっかり得点できるようにする。
入試を受けるときに何が定番問題なのか判断できるようになるために、日々の授業で与えられた課題は完璧に解けるようにすることが大切です。疑問を残さない状態を自分で作っていきましょう。
②計算力を高める。
入試で頻繁に出題される逆算は他の問題と比べて正答率が低いです。筆算と合わせて暗算の練習が効果的です。2桁×1桁はミスなく暗算できるレベルになりましょう。
③手を動かす。
立体の切断問題と図形の回転移動は頻出問題です。これらの問題に正答するためには、切断後や、移動後の図形をフリーハンドでかけるかということが重要になります。入試当日に自分で図形がかけないと点数につながらないため、リンクスタディでは、普段の授業よりノートの広いスペースに図形を書くよう指導しています。
④間違いから目を背けない。
問題を解いて×が多いとつい目を背けたくなります。ただし、入試問題は解けない問題が混ざっています。間違えることを嫌がると成長が止まります。間違えた問題を客観的に分析できるお子さまは受験でも合格を勝ち取れます。間違えた問題こそ、のちに財産となりますので目を背けないことが大切です。

※理科・社会に関しては2022年 私国立中受験概況(社会・理科)をご覧ください。

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