河野知義(こうのともよし)

三平方の定理の発見 ~ピタゴラスのお話~

2022.09.05

みなさん、こんにちは。
リンスタ数学担当 河野 です。
私のブログでは、「数学の歴史」を追う中で、そこから知られる雑学について書いていきます。

前回は古代ギリシアのタレスが考え出した相似三角形について、書かせていただきました。
彼は紀元前600年頃に生きた哲学者です。
今回は同じ古代ギリシアより、その少し後に生きたもう1人の哲学者について。

ただその前に、前回の復習。
タレスさんは「世界の起源を神話的なものではなく、科学的に説明しようとした最初の人間であるとも言われている」ということを前回記しましたが、これ、もう少し具体的に書きますね。
彼は世の中に対する科学的説明として、万物の始源(ギリシア語でアルケーと言われます)を『水』であると考えました。つまり、世界にあるすべての物質は水から生まれる、と。今を生きる我々からすれば「何言ってるの?」という感じかも知れませんが、もちろんそれには理由があります。タレスさんは様々なものを観察する中で、種子が水分を含むこと、そしてすべての栄養となるものが水気を有することなどに気づきました。これを以て彼は、万物の始源が『水』であるとの説明に至ったのです。

さて、万物の始源を巡る学説のその後については、それはそれで大変面白いのですが、話を徐々に数学へ。
紀元前、この始源を『数』であると述べる学者が現れました。
彼の名は、ピタゴラス。
そう、中学数学で学習する「三平方の定理(別名:ピタゴラスの定理)」で有名な彼です。
すべての直角三角形には、その長さに下の図のような関係が成立します。

この世のすべての事象が数の法則に基づき、計算によって説明できると考えた彼は、もちろんの如く『数』を愛していました。
そんな彼が崇拝していた数に「完全数」というものがあります。
完全数とは、その数自身を除く約数の総和が、その数に等しくなる数のことを言います。例えば、以下のような数がそう。

完全数そのものを理解するのは簡単ですが、では「この完全数の10番目っていくつだろう?」と言われると、どうすれば…?
実はこの問いに対する解答は、明確には未だに出ていません。
上記2数も含め、「偶数の完全数」を計算する方法は、紀元前3世紀頃に生きたとされるユークリッドによって見つけられています。
ただし、その計算式が正しいことが証明されたのも、なんと18世紀に入ってから。
偶数に限った話でも、2000年以上の時を有したのですね。
そして、「奇数の完全数はないのか」という問いについては、未だ誰も明確に説明が出来ていないのです。

紀元前に始まる数学について、現在も未解決の問題というのは、実はたくさんあります。
もし、これを読んでいる皆さんの中からこういった問題に興味を持ち、後に説明を発見する方などが現れたら、本当に教師冥利に尽きますね。
そんな想いで次回もいろいろ書きますので、お楽しみに!

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