【中学受験】勉強時間の目安と保護者のかかわり方

2月下旬に入り中学受験が一段落しました。
大きなハードルを乗り越えて合格を勝ち取った子どもたちは、塾の授業とは別に日々どのくらいの勉強時間を確保していたのでしょうか。
保護者さまのかかわり方も含めて学年ごとにご紹介いたします。

■小1～2：1日20～40分
低学年では、今後の土台となる日々の学習習慣の定着を目指しましょう。そのためには、「少しずつでも毎日」机に向かわせることが大切です。嫌がらずに学習を進めるためには、習い事や遊びとのバランスが重要になりますので、１週間や１日のリズムとなる学習計画をお子さまと一緒に作成することがポイントになります。

■小3：1日30～60分
受験を意識した勉強が始まります。算数では特殊算、国語では知識事項など徐々に難解な単元を学んでいきます。先の学年を見据え、間違い直しや漢字練習など、自分一人でできることを少しずつ増やしていく時期とも言えます。保護者さまも少しずつ見守る態勢を作れると良いですね。

■小4：1日60～120分
本格的な4科受験対策のスタートです。科目数とともに、自宅で行う課題宿題も増えるので、生活と学習のバランスが整わず大変だと感じるお子さまが多い時期です。しかし、くじけず自分なりに日々試行錯誤を繰り返すと、ゴールデンウィークを過ぎる頃にはある程度の型が整います。小4のうちはたくさん失敗をして振り返り立て直すことができるお子さまが大きく成長します。そして試行錯誤の先で身につけられる「正しい転びかた」「正しい起き上がりかた」は人生の財産になります。保護者はぜひこのお子さまの七転び八起きを見守ってあげてください。
また、習いごと等予定が詰まっていてまとまった学習時間が取れないというお子さまもいます。そのようなときには、10分程度のすきま時間で計算練習・漢字練習を行うなどの工夫を提案してあげるとよいでしょう。

■小5：[平日]1日80～150分／[土日休日]1日180～300分
小5になると一気に学習量が増えます。受験対策学年の中で最も多くの知識を習得する学年と言っても過言ではありません。したがって、多くのお子さまが平日だけでなく、休日に多くの学習時間を取っています。
とはいえ、まだ習いごとを続けているかたも多く、生活時間以外をすべて勉強に費やすのは現実的ではありません。
そこで、必要になるのが「リカバリー力」です。予定を立てても突発的な予定が入り上手く進められないということは、大人の世界でもよくあることです。その時にできなかった課題をいつどこで行うのか、という現実から逃げずにパズルのように当てはめて半ば楽しみながら学習を進めてられるお子さまが飛躍的に成長します。

■小６：[平日]1日120～180分／[土日休日]1日480～600分
いよいよ中学受験の集大成ともいえる最高学年の到来です。多くの受験生が生活時間以外をほぼ勉強に充てるぞ、という意気込みで新年度を迎えます。
なお、受験生に関わらずリンスタの先生たちは朝の勉強をおススメしています。それは、入試が朝早く行われるからであり朝型の生活に慣れるということもこの1年の大きな課題だからです。朝60分＋帰宅後120分、のように、生活時間と合わせてメリハリのある学習時間を確保しましょう。

保護者の関わりかたも大きな局面を迎えます。
低学年のときには遠くに感じていた受験が目の前に迫っています。特に、塾での新年度授業は受験まで1年を切った状態でスタートします。
保護者の方の多くが焦りを感じる時期です。それに対して、あまり実感がわいていないお子さまも実は多いのです。そのようなときには、煽って焦らせたり不安を与えたりするよりも、ぜひ未来のことやお父さまお母さまのお仕事について語る時間を取ってみてください。将来の夢や広い社会での自分の役割とは？という話題から就職のこと、大学のこと・・・と逆算していき「では今自分は何をすべきか？」と問いかけることで、客観的な自分の行動を見つめ直すきっかけになるかもしれません。
反対に天王山といわれる夏期講習や受験直前期などは精神的に不安定になるお子さまもいます。そのようなときには、ぜひこまめに対話をしてあげてください。12歳の受験生と比べて様々な経験を持つ保護者のみなさまは、つい指示型命令型でお子さまの行動を促してしまいがちです。しかし、受験生にとって、自分の考えや希望を周りに伝えたり環境を整えたりと、主体的能動的に動くということがとても大切です。自らの発信で家族みんなが力を合わせ、「受験チーム」を作れるかどうかが受験成功のカギを握ります。受験を通してそのような力をつけることができたお子さまは、合格がゴールでなくその先の未来を強く切り拓いていくことができるようになります。

リンスタでは、中学受験という大きなハードルを家族一丸で乗り越えることができるよう、一人ひとりを大切にしています。
お子さまの明るい未来を、ぜひ一緒にお話させてください。