中学受験“１カ月前”に受験生がすべきこと

今年度もいよいよ受験シーズンを迎えます。受験生のみなさんは合格に向けて、追い込みをかけている頃だと思います。

毎年この時期になると、あせりや迷いが出てきてしまい、何をしてよいのか分からなくなってしまう受験生が出てきます。今回はそういったことに陥らないように、『中学受験１カ月前に受験生がすべきこと』と題して、意識してほしいポイントを紹介します。残りの大切な時間を有意義に過ごして合格を勝ち取りましょう！

①生活面
　入試期間は、普段の生活とは大きく異なるリズムになります。また、連日入試が続く地域のみなさんは、日々合否の結果を受け取りながら、次の入試に向けて気持ちを切り替える必要性も出てきます。ですから、入試という非日常の中でいかに気持ちを整えるかということがとても重要です。ここでは日常生活(いつも通り)を続けるポイントを挙げていきます。

★「朝型の生活リズム」にする
　午前入試を受験する場合は、学校ごとに異なりますが、およそ8時～9時に集合となることが多いですね。つまり、９時には脳をフル回転できるようにしなければなりません。試験当日だけ早起きをしても、体がついてこないことがあります。起床してから朝食を摂り、脳が活発に動けるようになるまでに３時間くらいかかりますから、「６時に起床する習慣」をつけましょう。また、夜は遅くとも22時半までには就寝しましょう。受験期には睡眠時間を削りがちですが、入試で実力を発揮するためにも睡眠時間は必ず確保するようにしてください。
★１週間の学習リズムを崩さない
　入試直前になると、「あれもやっていない、これもやっていない」とあちこちに目が行ってしまい、いろいろな教科や単元に手を出して学習ペースや量を崩してしまいますが、そのことで「やったつもり」になりがちです。塾の先生やおうちの方と決めた教材や過去問の学習ペースを保ち、いつもと同じスケジュールで過ごしましょう。
★健康管理
　例年、入試の時期はインフルエンザや風邪などが流行します。万が一感染してしまうと、今までみなさんが努力してきた力を十分に発揮できない恐れがありますね。ありきたりではありますが、手洗い・うがいなどをこまめに行い、十分に睡眠時間を取っていつでも万全の状態を保ちましょう。

②勉強面
　勉強面において大事なことはポジティブ(前向き)に考えることです。合格をつかむカギは、「みなさんがこれまで学習してきたこと」の中にあります。自分自身を信じ、これまで学習してきたことを着実に身に付けることを優先しましょう。
★新しいことは始めない
　追い込みの勉強をしているときに、「新しい問題集に取り組んだ方が知らない知識などを補完できるのではないか」と手を付ける生徒がいます。しかし、実際に合格を勝ち取るのは、今まで使ってきた教材をとことん使いこなす生徒に多いのが事実です。あちこちに目移りすることなく今ある教材でできていないところの演習を続けましょう。合格するための知識は手持ちの教材に十分詰まっています。
★自分でできる感覚をつかむ
　入試までの時間が迫ってくると、『あれもできていない、これもできていない』とネガティブ(否定的)な考えになりがちです。しかし、ここまで頑張ってきたみなさんは数多くの成功体験も積んできているはずです。ネガティブな考えに陥りそうなときは、がんばってきた自分を思い出して、自信を持って学習を続けましょう。また、問題演習の解き直しでは、「間違いの理由分析・思考手順の確認」を行い、どうしたら次に同じような問題が出題された時に答えられるようになるのかを考えましょう。その感覚がつかめるようになると、さらに自信につながります。
★年末年始は力を伸ばすチャンスととらえる
　世の中全体は年末や正月はお祝いモードになりいつもと違う雰囲気になります。一方で受験生にとっては、ラストスパートをかける貴重な時間でもあります。一生に一度しかない中学受験です。悔いを残さないためにも、世の中の雰囲気に流されずに勉強していきましょう。

③その他
★試験日のための準備
　１カ月前から準備するのは少し早い気もするかもしれませんが、持ち物や当日の会場への向かい方、試験終了後の待ち合わせ場所など、考えると多くのことを準備しなければならないことに気が付きます。持ち物については新しく購入するものもあるかと思いますが、特に身に付けるもの(マフラーや服、靴下など)は、新しいものではなく、普段から使用しているものを使うことをおススメします。新品だと「セーターの毛がチクチクする」「靴下のゴムがきつくてかゆい」など普段と違うことで集中力をそがれてしまった先輩もいるようです。ちょっとしたことにも気を配って準備をしたいですね。

今回は、大きく３つの項目に分けて、受験１カ月前にすべきことをまとめました。
みなさんの力が最大限に発揮でき、１つでも多くの合格を勝ち取れることを心より祈っています。頑張れ受験生！