EIKOH LiNKSTUDY

ワーキングメモリーを鍛えて日常生活を快適に

2023.07.21

「忘れ物が多い」
「頻繁にものをなくす」
「話を聞かない」
 このようなお子さまのご様子に、頭を悩ませている保護者の方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。あまりにも言うことをきかない姿にイライラしてしまうこともあるかもしれません。本日はそのお悩み関連する考え方をご紹介します。
 保護者の皆様を悩ませるこれらの事象には実は原因が存在します。それは、脳の『ワーキングメモリー』という働きと深く関りがあると言われています。『ワーキングメモリー』という単語を、初めて耳にしたという方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にご説明致します。

<ワーキングメモリーとは>
 ワーキングメモリーとは短期に記憶しておく必要があることを覚えておく脳の働きのことをいいます。頭の中にすでにある記憶情報と新たに得られた情報を整理し、覚えておくべきものと削除するものとに処理します。この能力をうまく発揮できると、情報を得た瞬間に適切な判断ができると言われています。ただし、うまく機能しないと、話を聞いてすぐに適切な行動がとれない、一度注意されたことをすぐに忘れてしまうなど、日常生活に弊害が出てしまうのです。冒頭でご紹介したお悩みは全てワーキングメモリーの働きが弱い人の傾向だと言われています。
 原因をそれぞれ考えてみましょう。例えば、「忘れ物が多い」という場合、何をどこでつかうのかお子さまが分かっていないことが原因で引き起こされることがあります。つまり、目的を意識して、何が必要なのかを頭で考えると、忘れ物はなくなっていきます。もし仮に、忘れ物をするとかわいそうだからと、保護者の方が先回りして準備しすぎてしまうと、お子様は持ち物の使う目的がわからないままとなってしまい、かえって忘れものをしやすくなるということが考えられます。「頻繁にものをなくす」についても同様です。気持ちが一つのことに集中せず散ってしまう。片付ける前にほかのことに取り掛かってしまう。そのため、使っているものに対する認識が低く、いつ使ったかも記憶があいまいになってしまうのです。また、「話を聞かない」についても、1つの要因として情報が多すぎると何が大切で、何が大切ではないか判断しにくくなるため、理解できず面白くないから話を聞かない。となることもあるようです。
 多くの事象の理由はワーキングメモリーによって引き起こされる行動であると言えるでしょう。ですから、どうしてできないのかを考えていても根本を改善できないと、同じ悩みを繰り返すことになります。それでは、どのようなことをするとワーキングメモリーはよりよく機能するようになるのでしょうか。

<ワーキングメモリーの鍛え方>
 ワーキングメモリーを鍛える方法はいくつかありますが、ここでは、脳と身体を同時に使うことをご紹介します。例えば、折り紙やあやとりなど、手を使いながら頭を使う遊びは非常に有効だと言われています。折り紙は完成形をイメージしながら、順を追って進めていきます。一見簡単な作業に思えますが、折る順序が頭に入っていないと、うまく折ることができません。また、見本どおりに折り進める場合でも、折ったあとの形を正しくイメージできなければ、正しく折り進めることができないのです。作り方の手順がない自由工作に関しても同様の効果が望めます。手順がないからこそ、最後の完成イメージを考え、その形を作るにあたって、何が必要か、先に何をすべきなのか、常に脳で考えながら作業を進めることになります。このとき、脳と体を同時につかっているので、ワーキングメモリーが活発に働いていることになります。また読書についても、ワーキングメモリーを活発化するいい訓練となるといわれています。本を読むということは、読んだ内容を理解し記憶しながら読み進める、同時に複数の機能を使う実は難しい動作なのです。読書を続けることで、ワーキングメモリーが鍛えられていくのです。そうなると、情報を上手に整理できるようになり、文の内容をよりよく理解することができます。同じように考えると、料理も同じですね。特別な何かをしなくても、日々の生活の中に脳を鍛える方法はたくさん隠されているのです。

<勉強にも役立つワーキングメモリー>
 脳と身体を同時に使うことは、学習においても非常に効果的です。漢字や英単語が覚えられないということや、暗記ものが苦手というお話はよく耳にします。「覚える」という動作でも、実は脳と身体を同時に使うことで、より効率よく脳が働き暗記しやすくなります。例えば、漢字を書きながら声に出す、ある漢字を使った熟語を考える、などです。見ているだけでは頭に整理されない漢字も手を動かし、声にし、音で聞く、といった五感を多く使う動作によって、脳内の認識が高まり覚えやすくなるのです。また、英単語も同様です。単語を発音しながら書く、どのような文で使うのだろう、どのように発音するのだろうと、頭で考えながら手を動かすことでより長期記憶になりやすいと言われています。

 EIKOH LiNKSTUDYの授業では、お子さまの考える力を最大限伸ばすことが心がけられています。国語では説明文を読むときに、画面共有された教材を見ながら先生の動きを真似る。先生から出題された算数のチャレンジ問題をクラスの友だちと競争しながら考える。実験の映像を見ながら、手を動かし、現象を理解する。脳と身体を同時に使う、そんな『ワーキングメモリー』を鍛える授業を是非、ご体験ください!

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